内村 光希さん

ホーム >  移住者の声 >  内村 光希さん

全国の農家を巡ってたどり着いた椎葉村、地域の人と紡ぐ“美しい暮らし”

内村 光希さん 岩手県花巻市 → 椎葉村

環境について学んでいた大学を飛び出し、全国の農家をめぐる旅に出た内村さん。最終的にたどり着いたのは、“日本三大秘境”とも呼ばれる椎葉村でした。

【移住前の暮らし】
環境について学んだ大学時代 現場をみたくて
全国の農家を訪ね歩いた

宮崎県の都城市出身です。都城高専を卒業して、愛知県にある豊橋技術科学大学にに進学し環境工学を学んでいました。でも院生になってしばらくした時に、実際の現場を見てみたくなって。休学して全国の農家を訪ねることにしたんです。
「第一次産業ネット」や「WWOOFジャパン」など、滞在先はインターネットで探しました。群馬県の高原キャベツ農家、鹿児島県・沖永良部のジャガイモ農家、愛媛県のみかん農家などをめぐって、ある程度お金が貯まったところで自転車を買いました。環境負荷がかからないように、今度はその自転車で移動することにしたんです。
茨城、福島、岩手、青森、北海道と北上しながら、たくさんの農家にお世話になりました。南下するときに再度訪ねたのが、岩手県・花巻市の「自然農園ウレシパモシリ」。一度寄った時にとても印象が良かったので、今度は研修生として滞在したいとお願いしたんです。

【移住のきっかけ】
パーマカルチャーを学ぶうちに、椎葉村と出会う
「地域おこし協力隊」募集をしていたこともきっかけに

実は、今の奥さんは「ウレシパモシリ」の先輩研修生なんです。僕が北上してる時にはいなかったんですけど、南下してる時にいたっていう(笑)。
農園は、パーマカルチャーを日本で早くから実践している場所で、永続的で、農的な暮らしを目指していました。農園で研修生として2年くらい過ごしたあと、宮崎に戻ることを考えてインターネットでいろいろ探していた時に見つけたのが、椎葉村です。
大学生の時に『千年を耕す 椎葉焼き畑村紀行』(上野敏彦/平凡社/2011年)を読んでいたことや、農園に『おばあさんの「植物図鑑」』(斉藤 政美・椎葉 クニ子/葦書房/1995年)が置いてあったこともあり、椎葉村の存在は気になっていました。「地域おこし協力隊」を募集していたので、移住者にも開いている場所なのかなという印象で、とりあえず下見に行くことにしたんです。奥さんと二人で「お試し移住制度」を使って1週間ほど滞在しました。焼き畑農法を実践している方が経営している民宿「焼畑」に泊まったり、いろいろな人と交流したりするなかで、すごくいいんじゃないかな、という話になったんです。

【移住後の暮らし】
仕事と暮らし、両方を楽しむ
妻と子の3人で“美しい暮らし”ができている

お試し移住をしたのが2018年1月で、移住したのは3月です。決めてからは早かったですね。他の地域は検討しませんでした。
3年間の地域おこし協力隊としての活動を経て、今は移住者の先輩が立ち上げた会社で働きつつ、個人事業主としても仕事をしています。会社では、村の計画づくりやワーケーション、企業誘致の仕事を、個人では、主にSDGsのワークショップをやっています。奥さんは集落支援員といって、地域の高齢者などをサポートする仕事をしています。

椎葉村は、自然と人がすごくいいんですよ。
例えば、この前蕎麦刈りをしたんですけど、集落のおばあちゃん3人が昔ながらのやり方をするわけです。蕎麦を刈って、それを結ぶのは普通の紐じゃなくて、カズラを刈ってくる。使いやすい太さにして、カズラは乾いたら自然にしまるから、蕎麦が落ちづらくていいんだよ〜、みたいな。そういう知恵をたくさん教えてもらえます。
生産的な農業ではないんですけど、“田舎で美しく暮らす”ことができている。僕たち家族は、栂尾(つがお)地区というところに住んでいるんですが、地域の行事にも参加させてもらっています。1月に行われる的射(まとい)という厄除けの神事や、栂尾神楽など、地域の人にも温かく迎え入れてもらって、楽しく暮らしています。

移住希望者へのアドバイス

~「自分がやりたいこと」をちゃんと見極めることが大切~

僕、「地域課題はない」と思ってるんです。「課題があるから解決する」みたいな動機ではなくて、まずは「自分がやりたいこと」を見極めることが大切だと思っています。
例えば僕だったら、情報量の多すぎない田舎に住みたくて、自分で田んぼや畑がやってみたくて、そうしたら田畑付きの空き家を紹介してもらえました。移住前にもう一度「自分のやりたいこと」について考えてみること、それに合った地域と出会えるんじゃないかな、と思います。

移住者の声一覧に戻る
移住までの
ステップ
ライフスタイル
診断
よくあるご質問 イベント情報

移住に関するご質問、ご相談はお気軽にどうぞ!

TOPに戻る