“違和感がない”を大切に。カフェ&宿泊&コワーキング施設を夫婦で経営(上岡 唯子さん)- みやざきワーケーション「MIYAZAKI × WORKATION」
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“違和感がない”を大切に。
カフェ&宿泊&コワーキング施設を夫婦で経営

上岡 唯子さん
東京都杉並区→小林市へ移住
cafe musumi

20歳の時に「6年後にカフェを開く」と決めた上岡さん。小林市出身の夫と出会って移住を決めるまで、大切にしていたのは“違和感がない”という感覚でした。

飲食業界で働いていた東京時代
いつか自分でカフェを開きたかった

神奈川県の川崎市出身です。産業能率短期大学の夜間で経営学などを勉強して、20歳で卒業するときに「6年後にカフェを開く」という目標を立てたんです。
それに向けて、飲食店やコーヒー屋さんで働くことになるんですが、転機になったのが23歳のときです。東京・杉並区のブックカフェ「松庵文庫」の立ち上げメンバーになったんですが、それが今のお店をやるベースになっています。お店を立ち上げて、お客さんが入って、知られていく過程を経験できたのは大きかったですね。

25歳になって、いよいよ自分が掲げた目標にあと1年か〜と思った時に、カフェのアルバイトのままでは何にも武器がないなと思って、高級食パン店のレストラン部門に正社員として転職しました。サービスをしっかり学ぶためです。でも、お客さんも、お客さんの時間の過ごし方にもギャップがあって。私が作りたいのは「松庵文庫」のような空間なんだなと気づいたんです。

小林市出身の夫と出会い、移住を決意
“違和感がない”という感覚を大切に

主人とは、知り合いのミュージシャンのライブで出会いました。付き合って1か月で「実は地元に帰ろうと思っている」と打ち明けられて(笑)。びっくりはしましたが、そうか〜って感じでしたね。

私自身、田舎に憧れがあって、ずっと長野とかに通ったりしてたんです。なんだか心地がよくて。私は何かを決める時に、「違和感がなければ、ま、いいでしょ」っていうのがあるんです。ちょっとでもあれ?って思ったらやめておこうかなっていう。

でも、小林市に初めて来た時に、不便だなと思うこともなく、主人に対して「あ、こういう人なんだ」と思うこともなく、割とスッと入ってきたんですよね。あと今はもう日常的になっちゃったんですけど、ドラッグストアの「コスモス」に初めて買い物に行った時、「コスモス」越しの山がすっごい綺麗で。日常的にこんな山がみれるんだっていうのを感じたんですよね。

あとは、総合運動公園の星空にも感動しました。駐車場から上がる階段があるんですけど、そこに夜に連れて行ってもらって、星空がすごく綺麗だな〜と。ふとした瞬間に見た自然が鮮明に残っています。

移住してすぐ、カフェ開店準備に突入
「水も野菜も肉もおいしい」土地での暮らし

私はカフェをやりたかったんですが、主人にもITの会社をやりたいという目標があったんです。そしたらやっぱり場所が必要だよねっていうことで小林市に来た時に見に行ったんです。そうしたらトントン拍子にいい物件を紹介してもらって。2016年の12月に初めて小林に来て、翌年の8月1日に移住して、2日目からはすぐに開店準備でした(笑)。

2か月後にオープンだったんですけど、居抜きだったので、キッチン設備やテーブルはそのまま。内装は自分たちでやって、ソファー買って、テーブル作って……とスタートしたのがカフェ「musumi」です。今は場所を移して「Guest house LOOP」という宿も始めました。コワーキングスペースも作っていて、いろいろなお客さまに利用してもらっています。

最初のお店も移転する時も、主人のお母さんや弟さん、お客さんがたくさん手伝ってくれました。私、カフェを最初は一人でやるつもりだったし、こんなにスタッフを抱えるとも、宿をやるとも思ってなかったんです。カフェの空間やコーヒーを媒介にして、そこに集まる人と何かできるといいな〜と思っていたのですが、それが予想外の広がり方をしている感じです。

あと、小林市は食材も魅力的。安くておいしいのが当たり前で、野菜も牛も豚も、全部のクオリティが高いんです。「百笑村」とか「三文の徳」っていう、地元のスーパーに行くのが楽しみなんですよ。見たことない食材があったり、こんなに買ってもこんなに安いの!?っていう驚きがあったりして。それだけで楽しいですね。

仕事中の様子
移住希望者へのアドバイス

~大切なのは相性。まずは気軽に行ってみて~
その地域が合うのかどうか、まずは気軽に行ってみることじゃないかなと思います。私の場合は“違和感がない”という感覚で移住を決めましたが、人それぞれの感覚があると思うので。興味があったら気軽に行ってみて、地域との相性を見てみることをおすすめします。